うわらにわには、、、

極度の恥ずかしがり屋で、あがり症。人見知りの系譜を継続して大人になった私にとって人に見られながら作業をすることはおそらく出力10パーセント以下になってしまう。人の視線が気になるし、人にどう思われているかが常に気になってしまう。嫌われないように生きてきた。嫌われてひとりぼっちになることが怖いから。

今はそれもよかったと思う。嫌われないように生きてきたから、そのおかげであなたは誰よりも優しいんじゃないかなと言ってくれるお友達がいるからだ。

どんなに自分で自信があっても自分以外から肯定してくれる言葉というのは影響力が大きい。逆も然りで、どんなにメンタルが強くても否定された言葉をすべて受け流せる人間はいない。強い人も弱い人もなくただ同じ細胞で形成された人間が、生きるために感情を折り合っているかどうか。それだけの話だと最近では私自身達観できるようになってきた。

わかっていてもできないことは多いものだと同時に恥ずかしくもなる。

小説家のいいところは、また私に合っていると思うのは、自分だけでゾーンに入れることで、完成までの過程でだれも点数をつけないところだと思う。スポーツ選手はそういうわけにはいかないし、芸能人や政治家、経済人などはリアルタイムで点数をつけられるのだから、どれだけ心を病んで、それを隠して顔に香油を縫って表に出てきているのだろうと、ときどき胸が痛くなる。

一面的なものでは計り知れないその機微を考えると、うらにわにはにわにわとりがいて、、、という言葉遊びを思い出す。音だけでは判別がつかない言葉に漢字という色を付けると意味が分かってくる。

聖書にはこんな聖句がある。かいつまんだ言葉になるが、

「断食をするときはさも断食をしているというような苦悶の顔をするのではなく、顔に香油を塗りなさい」

「祈るときには表にたって誰かに聞いてもらうことを感じながら長々と祈るのではなく、奥まったところでひとり静かに祈りなさい」

一面的なものだけで人を判断してしまいがちだが、そこをイエス様は逆手に取っている。思いやりや優しさは自慢するものではないと釘を刺しつつ、真心から出る愛であれば誰にも気づかれなくてもいいと思うものだと試練を与えている。

愛されるために愛することは悪いとは言わない。しかし、見返りが返ってこない時に相手を責め立てるのはお門違いというものであろう。真心から愛しているときの決定権というのは相手に全権がある。それを理解したうえで相手を愛しているか?

それを踏まえたうえで、今一度、考えてほしいことがある。無償の愛とは損をしていると思うだろうか?

お礼がないと怒る人がいる。失礼だと目くじらを立てる人が実に多い世の中で、それらの人々はきっと何かを期待しているのだと当事者以外の誰もがわかっているのだと思う。でも、誰も声をあげなかったのはなぜか?

きっと、自分も相手に期待して愛してしまう性質や癖があることを自覚していたからではないだろうか。厚顔無恥とは真逆の神を畏れる人々だと思う。沈黙によって自分にもある罪を認めたのだから。自分の罪を無視できないからこそ口を閉ざしていたのだ。神はそんな人々を誰よりも愛するし、可能性を見出し、やがて光の世界へと誘い押し出すだろう。

あなたは今救われた、という聖書の言葉は本当に救いの言葉となる。他者のポジティブな声掛けと共感、受容は人を活かす言葉であり、それこそが神の言である。

キリスト教では神は言と表現する。温かい愛のある言葉は神のご神託であり、預言と表現することもできよう。神様に預けられた言葉によって私たちは神となりえる。人を活かせるのだ。

※キリスト教の預言者は、「預けられた言葉を伝える者」であって、「予知する者」ではないことは注釈として書いておこう。

さてさて、私はどれほど立派な人間かといえば、実に小さく弱く貧しい人間だと自覚がある。ダメな部分が多すぎて、毎日気にしてはぷんちゃんたち気心を知れたお友達に当たり散らしている。偉そうな文章を書きまくっているくせに、自分の人生を信じられない日々が続いているし、きっとこれからも続いていくだろう。

こんなに小さく弱く貧しい人間がどうやったら強くなれるだろうか。どうやったらこんなにもたくさんの文章を雄々しく描けるだろうか。

お友達が良い言葉をかけて私を活かしてくれるから。神様に預けられた言葉をお友達は毎日私に与えてくれる。私は人の間で神様の言によって活かされている。ここも神の御国なれば、お友達から伝えられるポジティブで温かい言葉の全ては神様の言。

ひとりひとりが預言者である世の中となりますように。そして、漢字という色を付けるつけないの部分にまで思いをはせることが都度都度できれば世の中はもっともっと気楽になれると期待している、地球に今生かされているひとりとして。




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